ジャパニーズスイーツの要、餡
「12年ぐらい前でしょうか。まだ日本に住む前、旅行で訪れた際に初めて"餡"を口にして、非常に驚きました。フランスでは豆を砂糖で甘く煮るということはまずしませんから。食感も不思議でした」
旬の果物を使ったとびきり美味しいケーキとお茶で評判のティーサロン「抱 le four sous les toits」。広島市内の古いビル内にあるこぢんまりとした隠れ家的ムードも人気で、遠方からもファンが足を運ぶ人気店です。ここのオーナーパティシエであり、菓子教室も主宰する上久保征治さんは、2010年に菓子ディプロムを取得しました。
IT系企業の技術者だった上久保さんは、もともと絵を描くなど、手仕事やもの作りが大好き。絵の展示会を開く際に「お客さんのためにお菓子を用意しよう」と思ったことがお菓子作りのきっかけだったそう。独学では簡単なものしか作れず、より本格的な菓子を学びたいという気持ちが高まる中でル・コルドン・ブルーと出会いました。
神戸校では、日本人とフランス人、両シェフの方法や教え方の違いが勉強になったと振り返ります。それぞれから学び、違いが面白く、「正解は一つじゃない」ということを教えてもらったと言います。
入学時は会社員でもあり、菓子は趣味のつもりでしたが、通ううちにシェフや環境、仲間から影響を受け、修了と同時に会社を退職。お店と教室を開いて、お菓子の道を邁進することになりました。試行錯誤を続けながら8年。「要領よく、美味しいものが作れるようになったかな」と笑います。
ル・コルドン・ブルーを選んでよかったことは?
なんといってもカリキュラムが優れていること。いま自分で教室を開いてみて、改めてそう思います。また、お菓子の街・神戸を堪能したことで、自分の店を始める際の参考になりました。
ル・コルドン・ブルーでの経験が今の仕事にどう活かされていますか?
お菓子に対するシェフの姿勢に強い影響を受けました。自分の経験やセンスを生かし、いつまでも学び続けることができるのは、神戸校で学んだ基礎があるからだと思っています。美味しいとはなにか?ということをずっと考え続けています。
これからル・コルドン・ブルーで学ぼうと思っている人へメッセージをお願いします
現在どんなレベルの方であっても、必ず学べることがあると思います。私は現在でも当時のノートを見返しては、シェフの与えてくれたヒントを考えたり、クラシックな美味しさを確認したりしています。
2018/11/06
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