卒業生インタビュー: 【会社員 兼 クロワッサン専門店経営】須藤慧
東京・三軒茶屋『plat(プラット)』経営 パンディプロム取得
最先端の食文化。それは、東京という大都市の持つ魅力のひとつかもしれません。しかし、東京で学んだ知識と身につけた技術、そして仲間とのネットワークを強みに、地方で活躍する卒業生もたくさんいます。東京から北へ200km、地元•福島産のフルーツを使ったコンフィチュールと焼菓子を中心に扱う洋菓子店『LA CACHETTE(ラ•カシェット)』は、郡山市にあります。オーナーの柏熊 寿美子さんは、店舗とは別に菓子教室も主宰。初心者の方も安心して学ぶことができるようにと、月に数回行うレッスンは少人数制。作ること、教えること、その両方の立場でお菓子と向き合う柏熊さん。そんな彼女の転身物語は…
お父様がご病気で軽い半身麻痺になられたことがきっかけで、会社を退職され、専業主婦となった柏熊さん。ご自宅でお父様の介護をされる毎日のなかで、子供の頃から好きだった「ものづくり」に目覚められます。なかでもお菓子づくりには特に夢中に。はじめはご家族へのおやつ程度であったものが、気づけばお友だちにおすそわけするほどに。そして、差し上げたみなさんが口をそろえて「美味しい!」と言われることが何より嬉しかったそうです。
「もっとみんなに美味しいと言ってもらいたい!」そんな想いが強くなり、ネットで調べたり、本を読みあさったり。しかし、「我流」での限界を感じていらっしゃった柏熊さんは、本格的にお菓子を学ぶことを決意。ご家族の後押しもあって、さっそく行動を始めた彼女でしたが、地元ではピンとくる教室に出会うことができず、東京の菓子教室へ通うことに。月に一度、新幹線で往復3時間以上の旅です。菓子教室での全コースを修了し、インストラクターの資格まで取得されましたが、ご自身のスキルには物足りなさを感じていらっしゃったよう。
「技術や知識をもっと身につけたい!」そんな強い想いが、彼女をル・コルドン・ブルーに向かわせます。「やはり、きちんと学ぶならル・コルドン・ブルーしかない」と決意を新たに、説明会に参加されます。初めて見る本格的な厨房設備に圧倒されつつ、実習で作られたシュークリームが感動的な(!)美味しさだったことから、「絶対にここで学びたい!」そう心を決められたそうです。
毎週土曜日、夜明け前に起きて、乗客もほとんどいない朝一番の新幹線で東京に通われた日々を、「大変でしたが、それ以上に新しいことを学べる喜びでいっぱいでした」と振り返られます。かつて、会社を経営されていたお父様のように、お菓子を通じて何かできることはないかと、ずっと考えられていた柏熊さん。東京にも決して負けないお菓子づくりを通して、地元•福島のみなさんを幸せな気持ちにさせていらっしゃいます。
Q. ル・コルドン・ブルーを選んでよかったことは?
伝統的なフランス菓子はもちろん、新しいトレンドを織り込んだメニューまで、多彩な技術や知識を得ることで、頭でイメージしたことをお菓子で表現できるようになったことです。ル・コルドン・ブルーは、学ぶために最適な環境が整っているので、通う前には到底考えられなかった技術も、たくさん身につけることができました。
Q. ル・コルドン・ブルーでの経験が今の仕事にどう活かされていますか?
マニュアル通りではなく、自分で考えて実践するということができるようになりました。今でも時々ルセットを読み返しますが、当時のシェフの一言に気付きを見つけて、新しいメニューのヒントになったりもしています。ル・コルドン・ブルーで学んだルセットは私の一生の宝物です。
Q. これからル・コルドン・ブルーで学ぼうと思っている人へメッセージをお願いします
ル・コルドン・ブルーには、大切な仲間や素晴らしいシェフとの貴重な出会い、何よりお菓子を学ぶことの楽しさが溢れていて、ここで学べたことは貴重な経験になっています。私と同じように、遠方から通うことに躊躇されている方もたくさんいらっしゃると思いますが、ショートコースからでも是非体験してほしいと思います。
2019/12/17
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