インタビュー:タイ校卒業生 石田牧子
2023年5月、富山県南砺市に開店したタイ料理店「サムラップ」。金土日のみ営業の隠れ家的レストランにも関わらず、本格的なタイ料理を提供する名店として既に評判、地元客はもちろん、遠くから足を延ばす人やファンの予約が絶えません。
ル・コルドン・ブルー パリ・東京両校の卒業生のマンディー ホァンさんは、台湾を拠点とする世界的に有名なグルメグラノーラブランドChoiceを創設、会長であります。
マンディは、先ほど名誉あるStevie Award of Women in Business (女性ビジネス賞)を受賞、仕事と生活のワークライフバランスを保ちながら、新たな市場にビジネスを更に拡大することを目指しています。
マンディの成功は、弛まぬ努力の結果であり、それは遡ること数年前、東京校の学生であった時から始まっていました。
ル ・コルドン・ブルーで過ごした時の思い出を語って頂きました:
Q:菓子を学ぶきっかけは何でしたか?
私は、最初 菓子を学び始めたのではなく料理から始めました。ただ、ダイニングや機会がなければ、料理を提供するのが難しいことだと気が付いたのです。
それに引き換え、菓子は違います。自分の作ったものを簡単に提供でき、かつ、特別な理由がなくとも周りの人を幸せに出来ると思いました。
「私が作ったものが誰かを幸せにし、それを感じることが出来る」私がこの業界に入ったきかっけであり、今も私のビジネスに対する考えの中心であります。
Q :ル ・コルドン・ブルー で学ぶにあたり、一番大変だったことは何でしたか?
本格的な厨房で学ぶことが大変でした。何故ならば、制限時間内に、一度に沢山のことをすることを求められるからです。
私は、それまで料理などの経験はなく–若い頃にクッキーを作った程度でした–ですから、そのペースについていくのは大変でした。しかし、段階的に学びますので徐々に慣れていきました。
私が一番誇りに思った瞬間は、オリジナルのアントルメをデザイン、製作し提出した修了試験の時です。卒業する為には、オリジナルレシピを制限時間内に製作しなくてはならないのです。それまでに学んだ、味やテクスチャー、そして技術を手繰り寄せるのですが、それは、簡単なことではありませんでした。しかし、それまで全く経験がなかった私がオリジナルアントルメを製作できたことは、感動的でした。
Q:料理学校で学ぶことは、それまで考えにあったことですか?
もちろん!私は、食べ物が大好きで、いつも食に関することに携わりたいと思っていました。
小さい頃から料理学校に通いたいと思っていました。その当時は、両親はあまりこの業界に入ることに協力的ではありませんでした。しかし、私は2つの修士号と博士号を取得し、別の分野で働いた後、この業界に戻ってきました。
もっと早く、そうすれば良かったと思っています。
振り返ってみると、届かないと感じたとしても夢を持ち続けることが大切だと思います。私自身、そのようにしていなければ、今、こうして自分が好きなことを仕事として出来ていなかったでしょう。
Q:学校初日について覚えていることは、何ですか?
シェフになる第一歩、と興奮していたのを覚えています。しかし、私は優秀な学生ではなかったので、それは、単なる興奮でした。
初日には、クラスパートナーとの出会いもありました。彼女は、日本人で私たちの性格は初めから非常に異なっていました。ルセットで100gとあれば、彼女にとっては100であり、私にとっては、90か110でもありました。彼女と実習室で共に学ぶことは、文化の違いが厨房でも表れるということを学ぶ良い機会となりました。自分と異なる考えを持つ人働く、とても大事なことを学びました。
この経験を通してよき仲間にたくさん出会い、私たちは特別な絆で結ばれています。
Q :次の目標は?
個人的には、東京に戻り 日本料理を学びたいです!東京で過ごした時間は、素晴らしかったので。出来れば、語学を学び、住み、そして料理をする時間をなるべく多く作りたいです。
Choiceに関してですが、よりグローバルな展開を考えています。特に日本市場に力を注ぎたいです。何故なら、日本の消費者は、良い意味で厳しいからです。日本で成功すれば、それだけ他の市場でも受け入れられる可能性が高くのなるのです。
2019/1/30
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