ブリファー・シェフのレシピ
2019年5月、ル・コルドン・ブルー・パリ校のシェフたちは、2019年5月9日から12日にグラン・パレで開催されたTaste of Paris 2019の舞台で次々とその腕前を披露しました。ブリファー・シェフは、ローラン・ペリエ・シアターでのグルメ・デモンストレーションのホストを務めました。
風味豊かな鴨胸肉にポシェしたルバーブの甘味・酸味を組み合わせて仕上げます。甘酸っぱいグラサージュがさらに味のコントラストを引き立て、揚げポレンタがカリッとした食感を添えます。
4人分
調理時間:1時間30分
鍋に牛乳、鶏のフォン、ブーケガルニを入れて弱火にかけ、10分加熱する。ブーケガルニを取り出し、ポレンタ100gを加える。泡立て器でかき混ぜながら、5分ほど加熱すると、まとまって粘りのある状態になる。バター、生クリームを加え、ナツメグ、塩、コショウで味付けする。ポレンタをラップに移し、棒状に成形する。冷蔵庫で冷やす。
鍋に、砂糖、水、スターアニス、シナモンスティックを入れ、弱火で10分ほど煮て、風味をひき出す。ルバーブは、3分の1の長さに切りそろえ、前出のスパイス風味のシロップの中で、柔らかくなるまで加熱する(約10分)。煮崩れないように気をつける。煮えたら、冷ます。
鍋に、カンパリ、オレンジの絞り汁、砂糖を入れて、シロップ状になるまで煮詰める。保温しておく。
ソラマメは、さやから出す。鍋に湯を沸かし、塩を入れ、ソラマメを2分間茹でる。茹で上がったら冷水にとり、ソラマメの薄皮をむく。
オーブンを200℃に予熱しておく。鴨胸肉に塩・コショウする。テフロンのフライパンを熱し、鴨胸肉の皮目を下にして焼き始め、6~8分かけて、こんがり焼き色をつける。鴨胸肉をひっくり返し、フライパンごとオーブンに入れて、好みの焼き上がりになるまで加熱する(ミディアムなら約10分)。鴨胸肉をオーブンから出し、甘酸っぱいグラサージュを塗る。温かいところで10分休ませる。
棒状のポレンタを12個に切り分け、残りのポレンタ粉をまぶす。盛り付け直前に、185℃の油で5分、こんがり色づくまで揚げる。
小鍋にバターを入れて溶かし、ソラマメを温める。ルバーブは、シロップの中で温める。休ませた鴨胸肉をスライスする。皿にルバーブを並べ、その上に鴨のスライスを置く。かりっと揚がったポレンタとソラマメをまわりに散らす。甘酸っぱいグラサージュを流し、クレソンのスプラウトをあしらう。
相性のよいワインを選ぶとき、まずは、基本にのっとって、中心となる味わいに注目します。この料理の場合は、カンパリのグラサージュの甘酸っぱさと、ルバーブの甘酸っぱさ。なので、ほとんどの赤ワインは、タンニンゆえに、料理の酸味とケンカします。一方、たいていの白ワインの酸味は、苦味も含むため、口の中でざらつき、金属の味を感じてしまいがちです。選ぶときには、果実味のあるかすかな甘味が必要となります。
お薦めは、アルザスのピノグリ、Les Princes Abbes (Domaine Schuberger) 2013年。鴨料理にふさわしいボディーがあり、ハチミツのような穏やかな甘味がそれぞれの食材を引き立ててくれます。
アルザスのピノグリは、甘味がありますが、辛口がお好みなら、4年熟成以上のものを選びましょう。時間が経つにつれ、酸味が和らぎ、フルーティーさより、熟成感が増します。
もうひとつの意外なお薦めとしては、エクストラドライのプロセッコ。よい相性です。
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